季節の一枚

特別編


機関室
機関室 《平成25年12月中旬》
いつまで経っても正常にならないD850の生産状況。 予想以上にご期待に沿えない期間が長引いておりますが、このまま先延ばしにしても好転しそうな気配がなさそうなので、とうとう先日予約を入れました。
こんな事ならば、発売直後に決断しておくべきだったと後悔しても後の祭り、要領の悪さは今に始まった事でもなし・・・  機材が手元に届くのは年明けにはなりそうで、厳冬の時期に撮影を再開できればと切望するばかりの日々を送っています。
それにしても今回の件と言い、はたまた割引キャンペーン初日でのレンズの同様の失態と言い、ニコンは一時期の苦境で生産体制の融通が出来ないほどのリストラを敢行してしまったのでしょうか? それとも、市場予測に対する超消極的な決断をせざるを得ない位、未だに危機的状況なのだろうか・・・  まるで四半世紀前の旧共産諸国の窮乏の様です。 それとは幾分論点は違うのだけれど、巷に溢れんばかりの”高性能機種を携えた初心者”を見かける事になるだろう光景には、撮影機材は”道具”と割り切っているものの、今から辟易とした感情が涌いてしまいます。
さて今作は、もう四年も前。 近年ご無沙汰の、大井川鐵道の旅を楽しみながらの撮影行の一枚。 SL終焉時のブーム世代ではなく、幼少時には既に、地域は電車ばかりになってしまっていた世代。 学生時代の北海道旅行などで戦前の旧型客車の乗車経験はあるものの、本格的な蒸気列車に乗るのは初めての体験。 途中で不調による緊急停車もあったりの、のんびりとした気分を満喫しつつ千頭に到着。 降り立ったホームは観光客の撮影会。 一段落ついてから運転室を覗いてみると、機関士さんがまだまだ蒸気圧の調整中。 釜の確認で表情が赤く染まる瞬間を狙って暫くの間、ベストポジションを独占して撮影させてもらいました。
余談ですが、当サイトでもご紹介の「抜里踏切」で、全国ニュースにもなった無法者の”鉄”による残念な行為が話題になってしまいました。 あの道が公有地か私有地かは知らないのだけれど、道路を我が物顔の様に事前占拠する風景は以前から、別の場所でも散見(大体が珍しい列車撮影目的の奴:大抵は盗まれても良い様な三脚を、警告文を添えて何日も前から設置)していました。 ”鉄”は感性のおかしな人も多いのだけれど、視点を変えれば”カメラマン”じゃなくとも、春の花見、夏の花火、有名どころでは春夏秋冬季節も問わずのお祭りでも、同じ様なことをやっている。 ”写真家”はそんな事はしないと思うけれど、日本人って大丈夫かなぁ・・・

早期に機材入手できた場合には、通常の「季節の一枚」をお届けしたいと思います。


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